齋藤昭彦(県医師会理事)
今、日本が直面している最も深刻な社会的課題は、「少子化」である。私が医学生であった約30年前は、日本の出生数はおよそ120万人程度と記憶したが、最新の2024年のデータでは68万人と大幅に落ち込んでいる。また、合計特殊出生率(一人の妊娠可能な年齢の女性の出産数)は1.15と過去最低を更新し続けている。この歯止めのかからない少子化に対して、国は2023年にこども家庭庁を創設し、「異次元の少子化対策」と銘打って、様々な新しい政策を打ち出しているが、その特効薬はなかなか見つからないのが現状である。 --- 続きはこちら